高校生向け図書館に推薦してしまった書籍

はじめに

その話は突然舞い込んできた。話とは要するに「高校生程度の年齢のかたが集まる図書館」に図書を推薦する機会というものを筆者にも提供します、というものであった。これである→(D×P図書館:たとえば【ルーツVol.12】職業:経営者|今井 紀明|認定NPO法人D×P (ディーピー)理事長@まつもと文庫など)。そしてその推薦作業はまだ完了していないようにも思う。ともあれ今回、実際に推薦した図書はある程度の偶然に左右されているものであった。なのでこのリストではそれ以外に推薦しうる図書も併記していくことにする。というのも、このリスト自体は、他の図書館等にも活用できるものであってほしいからだ。

今回選書作業を少し行なってみて気づいたのは、「高校生を守るとかいうよりも、本を守ることのほうが先決であり緊急性が高い」ということだ。少なくとも学術的な書籍は、そのほとんどが風前の灯であり絶滅寸前である。まず書店からは完全消滅しており(少なくともジュンク堂・丸善のリアル書店からは完全消滅しており)、公立図書館もほとんど保有しておらず、それによって「実際に閲覧して確認してからインターネットで購入する」ことができなくなっている書籍が、膨大にある。次に、インターネット販売で購入することすら難しく、あるいは購入できる場合には「買い占め」行為になってしまうようなくらいに、「世界中にあと一、二冊程度しか売り物としての書籍は残っていない」物件が、これまたたくさんある。だから公共性の高いタイプの図書館というものは、利用者のためというよりもまず学術的・文化的な書籍を保護するために存在しているべきだ。そのような信念を、今回、筆者は新たにした。もちろんその方針こそが結果的には利用者にも利益になるのだ。また、実を言うと学術以外の、たとえばきわめて娯楽的な書籍であっても、「この本は絶対に定番的な扱いだろう」と筆者が信じる書籍の少なからずがまたしても絶滅寸前であることが珍しくないことも判明した。ついでではあるが、そちらも少しだけ対策したい。

また、高校生のうち、ある程度の割合の人は「家にあまり帰りたくない」人であるはずだ。その場合テレビ等に接する機会が激減するため、高校生であるあいだは「テレビや新聞で言われている内容を全く知らないことになる」事態を帰結しやすい。「家に帰りたくない高校生」は、ただそれだけの理由で、そうでない高校生よりも「非常識」になりやすくなってしまうのだ。のみならず、現在の高校生は「近未来で選挙権をもつ」存在でもある。なので、D×P図書館に関して言えば、「家庭円満な同世代との格差」を埋めるための機能というものは、少々だが考慮した。ただし、高校生のうちはむやみに最新のニュースを知ろうとするよりは、「基礎」をしっかり勉強したほうが良い。その機会はたぶん高校生のうちしか無い。(その「基礎」というのは高校で教わる内容ということを特に意味するわけではない。)(そして、1939年度生まれ(1946年度に小学校1年生)から2001年度生まれまでの日本国民の生育環境では社会科などで「政府に都合の悪いことは教えない・知らせない・学ばせない」だったものが、今後一変する。少なくとも2004年度生まれ(2020年度に高校1年生)以降の生育環境では「政府に都合の良いことを正解として教える・がっつり学ばせる」にガラリと変化する予定のはずだ。その「変化」に対応できる「被教育者側」の準備は皆無だろう。2001年度生まれまで国民の過ごした高校や大学受験・就活環境までは「政府に都合の悪いことを述べると弾圧される」だったものが、2004年度生まれ以降だと「政府に都合の良いことを述べないと弾圧される」に変化する、わけだ。)

なお、「大学受験に有り、なおかつ高校で専門家が教えている教科」に関する図書よりも、そこから漏れる厖大な分野の図書のほうが優先であることは言うまでもない。ただしむろん、そのような科目であっても「政府に都合の良いことを述べる」人物を育成するために学校で教えられる科目(高等学校での新科目「公共」や小学校の「道徳」)に関しては、その限りではない。その場合「学校で教わった内容とD×P図書館に所蔵されている書籍とで、内容がまったく整合していないんだけど、どっちが正しいんだろう?」と高校生が悩んでしまうくらいには、高校までの教育を「同じ土俵の上」で「相殺」する書籍もまた必要になるだろう。

高校生向け図書館に推薦してしまった書籍 及びその予定や候補

この話が突然だったため、ちゃんとしたチェックをしないで推薦してしまった書籍も多々ある。また、種々の偶然によっても、ある程度決まってしまったリストである。