うつみさとるさんを少し知ってみよう

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最小限の追記をする。うつみさんは2024年10月現在、衆議院選挙に神奈川15区から立候補している。以下の内容の中には古いものも含まれているのでご了承願いたい。最近の主張を知るにはhttps://x.com/touyoui/status/1844932089302389219が手っ取り早いと思う。


東京都知事選に立候補していたうつみさとるさん(内海聡さん)は、SNSで誤情報や偽情報を発信している人ではない。なぜなら、うつみさんは自分の言いたいことは出版されている書籍でかなり書いているので、SNSで発信する必要がほとんど無いからだ。実際には当人に不本意な妨害的な事柄(アカウント停止)が起こっていたらしいのだが、その件も知らなかった。ともあれ、そのため、私はこの人を認識するのにだいぶ期間がかかってしまった。あと一日しか無い。このページでは、うつみさとるさんの著作の一つである、私が慌てて入手した『医師が教える新型コロナワクチンの正体 本当は怖くない新型コロナウイルスと本当に怖い新型コロナワクチン』(ユサブル)のさわりを紹介したい。今から3年前の2021年6月に出版された書籍である。

追記する。うつみさとるさんに関しても、薬害に関して発信してきた他の医薬関係の専門家と同じ事が言える。このことが知事選の最終日の行動で判明した。うつみさんには、改憲に賛成するだろう政治関係の人脈とつながりが在ることがわかった。その人脈というのは、2010年代ならば安倍晋三氏に賛同している層と大いに重なるものである。この事態は早ければ、2024年の6月30日には知っていることも可能だった。大森裕介さんというかたの2024年7月1日の記事に在った。「内海先生と田母神さんの共同声明です。」である。こういう事柄は著作だけではわからないものだ。以上必要な追記を行なった。

で、最初にお断りしておく。この書籍の中の、医学・薬学・疫学・感染症学・獣医学などに関連する話題や主張のほとんどは、今回取り上げない。わずか一日で医薬関係の事柄についての見方・考え方をまるごと変革する人はまず絶対いないからだ。ここでは哲学者クワインのホーリズムのようなことを考えている。物理学者は、物理学的な命題の一つに対する態度を、たとえば実験などを行なった結果を見て予想に反している場合でも、単独で修正などまずしない。一つの命題に対する態度を大きく変更する場合には、信念体系の全体をまるごと取り替えることをする。弥縫策で満足できなければそれしか無いのだ。人間の認識というのはそのようにできており、物理学を筆頭にした自然科学もそうなのだ。なので、医学周辺の話題であっても同様であり、ここで下手に一つ、二つの内容を取り上げると、そこだけ見て「こいつはダメだ」と即断する読者がきっと出てくる。その場合、相当に専門的な人物が出て来ないと収拾は不可能であり、私のようなど素人などは問題外である。なので、医薬関係の特にメカニズム的な話題はここでは登場しない。

さて、そんなことを言っておいて何だが、今回の中では一番医薬関係の話題に近いものを一つだけ先に述べておく。2021年の日本であればまったくやむを得ないことなのだが、うつみさとる氏は、「第7章 そもそもワクチンとは何なのか」において、次のように述べている。p97。

(前略)実は、ワクチンに何が入っているかは、ワクチンに添えられた「添付文書」にすべて明記されています。(後略)

日本国の場合、実は「添付文書」を信用するしか方法が無いのだ。というのも、ワクチンの成分分析は「本来の用途」ではないため、「違法」扱いされる可能性が濃厚だからだ。これは2024年7月の今でも変わっていない。私は日本国でワクチンの成分分析を誰かが行なったという話を聞いたことが無い。追加する。うつみ氏の2024年7月時点での見解がご本人によって詳しく述べられたので、リンクする。https://x.com/touyoui/status/1816652383801540809。このツイートに横槍が入る可能性も在るので、保存をお薦めしたい。なお、日本国の熊本大学の楢原知里さんという研究者が「酸化グラフェン」の研究をしていたらしいのだが、2020年に不審死した。この不審死の件は或いは「のちにワクチンと呼ばれることになる物質の成分分析」が日本国ですらも行なわれた結果である可能性が在る。まあしかしこの点は措いておこう。話を戻す。で、「添付文書」に書かれている内容は海外(アルゼンチン)での研究によるとどうも「嘘八百」であるらしいことが判って来た。2022年にすでに判明しているのだが、日本語にそれが翻訳され伝達されたのが、2024年の4月になってからの、うた桜子氏のツイートでの紹介であった。それによるとロレナ・ディブラシという「生物工学者」による研究であるようだ。その動画の最初のほうで日本語訳の字幕では結果、成分として記載されていたものは事実と異なっていました つまり成分として記載されていたのは虚偽情報だったのですと語られている。どうやら聞いていると胸が悪くなりそうな成分が常識破りの形状でいろいろと含まれていたようである。この動画をまとめたページが作成されたようなのでリンクする。「千葉県流山市議会議員 うた桜子さんが生物工学者ロレナ・ディブラシ氏による新型コロナワクチンの成分分析動画を日本語に翻訳 シリコン、セシウム、ウラン、リチウム、チタン、臭素、銅、ヒ素、水銀、ガリウム、酸化グラフェンなど処方には記載のない50種類にも及ぶ、化学元素が検出された事が明らかになる。 - NewsSharingうつみさとるさんの著作を2024年7月以降になってから読もうという読者にはその点の注意喚起というかアップデートを求めたい。私はど素人なりに「あれはそもそもワクチンではなかったのだな」と思うようになっていた。なので、ワクチン論とか反ワクチン論とかは、その時点で私の脳内では「どうでもいい話題」にまで下落していた。もはや問題はその次元よりもはるかに低レベルな話になるようなのだ。

ワクチンの成分問題はこのくらいにして、うつみさとるさんが書いている、専門性のかなり下がる一般的な話題をいくつか紹介したい。こういう内容を2021年6月に公表していた人物である、というふうに捉えていただきたいのだ。

p156では、非常にインパクトの在る事例が紹介されている。

アメリカ大リーグの英雄ハンク・アーロンさんをご存知でしょうか。ホームラン通算755本の記録は歴代2位。王貞治氏の友人でライバルでもあり、メジャー史上最高の強打者と言われたスター選手が、2021年1月22日、86歳で亡くなりました。ネット上では、英雄の死を惜しむ報道ばかりが目立ちましたが、実はその17日前の1月5日に、モデルナのワクチンを接種していました。「自然死」との報道もありますが、死因が正式に発表されていないため、ワクチン接種に疑念が持たれています。

政府への不信感から黒人層のワクチン拒否の考えは根強く、昨年のAP通信の調査では黒人層のうち、新型コロナワクチンを「接種する」と答えた人はわずか24%でした。「その風潮を打破するために、米政府が白羽の矢を立てたのが、黒人層に圧倒的人気を誇るアーロンさん」だと、日刊ゲンダイの取材に対して、国際政治経済学者の浜田和幸氏が話しています。

ところが、皮肉なもので、メディアを前にワクチンを注射され、『心配せず、みんなも接種して』と黒人市民に呼びかけた数日後に急死してしまったのです。そのため政府への不信感とワクチン拒否の意向は打破どころか、かえって猛拡大をみせています。

ここで蛇足のような私の見解を付け加える。私が2021年の間に確立した考えだ。この種の話を聞くと「接種の17日後に死んだからといって、接種と死との間の因果関係など証明できない」という答が必ず返ってくる。しかしだとすれば、接種後数日で死亡した人がいたのと同じ程度の確率で「接種数日前に突然死した人」が出現していないとおかしい。つまり、ワクチンキャンセルが相次いでいないとおかしい。だが、そうなってはいないではないか。私はそのように考えて、妙な行動をしないようにした。その後2年以内にさらに次のようにも私は思うようになった。「接種後数日で突然死したからといって、接種と死亡との間に因果関係が在ると証明できるのか」と言う人が現れたら「PCR検査や抗原検査で陽性だった人が突然死した場合に、それが新型コロナウイルスによる死亡だと、因果関係が証明できるのか?できないだろう。ワクチンと同じことだよ」とだ。以上、上掲の引用の参考になってほしいので、ど素人の持論を紹介してみた。もし、医学的に正確なことを知りたければ、うつみさとるさんの著作などの関連書を読んでほしい。

次の指摘は大変重要だと私は感じます。p184~p188。

「Qアノン」という言葉をご存知でしょうか。日本の新聞でも取り上げられましたが、これは「アメリカの極右勢力が提唱している」とされるもう一つの「陰謀論」で、SNSを通じて拡散しています。2017年に「Q」というハンドルネームで匿名に書かれた主張によって始まったもので、彼らの主張とは「世界は悪魔を崇拝していて、小児性愛を抱いた人たちによって支配されている」というものです。

その支配層には、アメリカ民主党の政治家や政府高官、リベラルな考え方の俳優などが多く存在していて、元トランプ政権を強く支持していました。彼らの主張には突拍子もない点が多く、まったく証明されていないことばかり。Qアノン信者が信じていることはYouTubeの動画ばかりで、アメリカの政治家たちや俳優たちはすべて殺されているか、つかまってグアンタナモ刑務所にいる、だの、悪魔崇拝の支配者層たちは若返りや老化防止の物質“アドレノクロム”を抽出するために、児童誘拐を行っているだの、と騒ぎを大きくしながらも、世界中に支持者を増やしています。

確かに、世界に小児性愛者がはびこったり、かつて西洋に悪魔崇拝の文化に幼児を生贄として差し出す儀式があったり、貴族が優生思想に浸ったりすることはあります。キリスト教の司祭が世界で最も性犯罪が多いとして報道されたこともあります。

それは確かな事実なのですが、それとこの「Qアノン」が正しいかは別モノです。そしてこの「Qアノンの信者たち」がワクチン反対の論調を潰しているのです。「Qアノン」は正直に言って情報弱者をさらに引っ掛けるためのエサであり、世界のワクチン批判の主張や科学的考察、管理主義思想への批判、マスクやPCR検査への批判などの信用性を貶めているだけだと思います。実際に世界の大メディアは、ワクチン不要論がでたらめであることの根拠としてQアノンを使っています。

(中略)

Qアノンや地球平面説、加えて言うなら大麻信仰など主張する昨今の陰謀論者にはトランプ信者が多いのが特徴です。トランプ=正義と情報弱者に錯覚させ、超富裕層は倒せるという甘い夢をみさせ、「原始化して目先に走るようになり、快楽だけを求めるようになる」という方向に誘導されているだけなのですが。

はっきり言ってしまえば、「こんな腐ったことをマジで信じてるアホどもが言うんだから、ワクチンが危ないとか効かないとかみんなウソだろ」、ということになるのです。これらを刷り込む手法は、自分が正義だと信じ込みたい情報弱者を騙す心理学的手法で、陰謀論史観で言えば、これらの手法(Qアノン、地球平面説、大麻信仰)こそ陰謀論で使われる典型的な手法なのです。

(中略)

今、新型コロナ騒動の発生に伴い、にわか陰謀論者が大量発生し、そこからネットワークビジネスやスピリチュアルあたりに取り込む手法が大流行しています。

このような詐欺的陰謀論や詐欺的陰謀論者が増えたおかげで、大手メディアが報道できないまともな社会システム批判までがオカルト扱いされてしまうのは、非常に残念なことです。

ここにまた私が蛇足を付け加える。「反・反ワク」の人々は医学知識やリテラシーが或る意味では高いのであるが、それゆえに上記のような「にわか陰謀論者」や「反ワク」論者に対する憎悪の念、もっと言えば「殲滅させてやる」くらいの憎悪によって、大いに目が曇らされているように私は感じるようになった。ちょうどうつみさとるさんがこの本を出した頃にである。このような「陰謀論者」や「情報弱者向けの世界観の持主」を擬態することなど赤子の手をひねるよりも容易であり、日本国の場合ビジネスになっている可能性が高い。ネトウヨやコミュニティノートの発信者と同種・同系統の組織に所属している構成員が「思想が極端に偏向した反ワク者」を擬態し、その一方で世間に対しては「SNSに溢れるデマを疑い、行政府や信頼できるマスメディアの提供する正しい情報を信じるようにしよう」といったことを率先して述べていたりするのだろう。2024年になる頃からのグーグル検索も同じような形で、「行政府・マスメディア等の提供するコンテンツかさもなくば思想が極端に偏向した情報弱者向けのコンテンツ」以外がなかなか検索されないようになっている。その流れは、コロナやワクチンという問題圏に限って言えば、2021年6月にはすでに海外では顕在化していた、というのがうつみさとるさんの指摘であり、半ば歴史化した時期の貴重な記録である。

時間がほとんど無くなってきた。なので、まだ紹介することや書くことはあるかも知れないが、ここで筆を擱き、このページを公開したい。最低一日は余裕が無いとダメだと思うからだ。あと、私が今週に入って急遽予定を大変更してまで連日この件で動いており疲労してきたので、ここらで終わらせたいというのも在る。