「小中高一貫総合文科クラブ」全体の参考文献らしきもの
筆者のように素人で、かつ時間もあまり取れない者だと、参考文献といっても積極的に知見を取り入れているというよりは、「それに抵触している箇所は無いか、を多少は気にかけている」書ということになる。また、無自覚的に受けている影響のほうが自覚的な影響よりも大きいかも知れない。
- 野矢茂樹『哲学・航海日誌』(1999,春秋社)(amazon)
- 野矢茂樹『入門!論理学』(2006,中央公論新社)(amazon)
- 丹治信春『クワイン―ホーリズムの哲学』(1997,講談社)(amazon)
- 丹治信春『言語と認識のダイナミズム―ウィトゲンシュタインからクワインへ』(1996,勁草書房)(amazon)
- 佐藤徹郎「命題を知ること」「ソリテス・パラドックスについて」→『科学から哲学へ 知識をめぐる虚構と現実』(2000,春秋社)(amazon)
- 戸田山和久『科学哲学の冒険 サイエンスの目的と方法をさぐる』(2005,NHK出版)(amazon)
- 服部裕幸『言語哲学入門』(2003,勁草書房)(amazon)
- 青山拓央『分析哲学講義』講義1~講義6(2012,筑摩書房)(amazon)
- 土屋賢二『ツチヤ教授の哲学講義』(2005,岩波書店)(amazon)
- 清塚邦彦『フィクションの哲学(改訂版)』(2017,勁草書房)(amazon)
- 清水哲郎『医療現場に臨む哲学II ことばに与る私たち』(2000,勁草書房)(amazon)
- 西阪仰「会話分析になにができるか―「社会秩序の問題」をめぐって」→奥村隆・編『社会学になにができるか』(1997,八千代出版)(amazon)
- 西阪仰『相互行為分析という視点 文化と心の社会学的記述』(1997,金子書房)(amazon)
- 前田泰樹・水川喜文・岡田光弘『エスノメソドロジー―人びとの実践から学ぶ』(2007,新曜社)(amazon)
- 飯野勝己『言語行為と発話解釈 コミュニケーションの哲学に向けて』(2007,勁草書房)(amazon)
- 中川敏『異文化の語り方 あるいは猫好きのための人類学入門』(1992,世界思想社)(amazon)
- 数土直紀『日本人の階層意識』(2010,講談社)(amazon)
- 高田里惠子『グロテスクな教養』(2005,筑摩書房)(amazon)
- 庵功雄『新しい日本語学入門 ことばのしくみを考える 第2版』(2012,スリーエーネットワーク)(amazon)
- 庵功雄『一歩進んだ日本語文法の教え方〈2〉』(2018,くろしお出版)(amazon)
- 原沢伊都夫『日本人のための日本語文法入門』(2012,講談社)(amazon)
- 高島俊男『漢字と日本人』(2001,文藝春秋)(amazon)
- 阿辻哲次『漢字を楽しむ』(2008,講談社)(amazon)
良い本・良い考察や議論は他にもたくさん在ることは承知しているが、向き合う時間がとにかくまったく不足である。残念だ。
また、次に挙げる書籍も、ある程度批判的にだが参考にしようとしており、また、これらの書が世間に読まれていることを考慮に入れている書籍である。
- 酒井聡樹『これからレポート・卒論を書く若者のために 第2版』(2017,共立出版)(amazon)
- 倉島保美『論理が伝わる 世界標準の「書く技術」』(2012,講談社)(amazon)
- 石原千秋『国語教科書の思想』(2005,筑摩書房)(amazon)
- 石原千秋『評論入門のための高校入試国語』(2005,NHK出版)(amazon)
- 東浩紀・北田暁大『東京から考える 格差・郊外・ナショナリズム』(2007,NHK出版)(amazon)
また、次に挙げる書籍も、まったく別の側面でだが、参考にしている度合いが強い(あるいは参考にしたいと願っている)。
- 木村朗・高橋博子『核の戦後史:Q&Aで学ぶ原爆・原発・被ばくの真実』(2016,創元社)(amazon)
- ハワード ジン他『学校では教えてくれない本当のアメリカの歴史〈上〉1492~1901年』(2009,あすなろ書房)(amazon)
- 矢部宏冶『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』(2014,集英社インターナショナル)(amazon)
- 孫崎享『戦後史の正体1945-2012』(2012,創元社)(amazon)
- 豊下楢彦『昭和天皇の戦後日本――〈憲法・安保体制〉にいたる道』(2015,岩波書店)(amazon)
- 田原総一朗 『電通』(1984,朝日新聞出版)(amazon)
- 有馬哲夫『原発・正力・CIA: 機密文書で読む昭和裏面史』(2008,新潮社)(amazon)
上記の書籍群を参考にすることと関連が深いのは、ウェブページ「賛同者リストはこちら - 安全保障関連法に反対する学者の会」を一瞥することである。つまりこのページは、現在はこのような時代であるということ、「2019年現在の日本の政治の傾向」と「学者」との「折り合いの悪さ」のようなものを見てとるのに参考になるのである。今に始まったことではないとは言え、昨今はとりわけ「政治」は「学者」「学問」に対して冷淡であること、したがって、日本で文科系の学問に従事することには、「リスク」が伴うこと、を理解するために参考になる。焚書坑儒の時代は近いし、よりリアルな想定として、「政権寄りの人間のほうが博士号を得やすくなり、大学教員になりやすくなる」時代の到来も近い、と言える。